市文化財保護課では、市内各地で遺跡の発掘調査を行っています。
今回は「元総社蒼海遺跡群(146)6区」の調査から、最新の情報をご紹介します
遺跡の基本情報
遺跡名:元総社蒼海遺跡群(146)6区
調査場所:元総社町3120
調査期間:令和3年6月1日~6月28日
調査原因:前橋市都市計画事業元総社蒼海土地区画整理事業
主な時代:古墳時代~平安時代
遺跡の概要
元総社蒼海遺跡群の発掘調査は、前橋市都市計画事業元総社蒼海土地区画整理事業に伴って平成17年から実施しています。令和3年度も元総社町蒼海地区の各地で発掘調査を予定しており、6月はそのうちの1か所、6区の調査を行いました。今回はその調査結果をお知らせします。
6区の調査では、古墳時代の畠跡、平安時代の住居跡等が検出されました。畠の柵跡は、6世紀初頭に起こった榛名山の噴火によって堆積した火山灰(榛名二ッ岳渋川テフラ(Hr-FA))の混土層を掘り込んでおり、時期は6~7世紀と考えられます。柵跡の方向が3方向あることから、少なくとも3度畠が作り替えられていることがわかります。
住居跡は5軒検出され、2軒の住居跡が重複している場所が2か所ありました。時期はいずれも10~11世紀頃のものと考えられます。そのほかにも中世の柱跡が複数検出されています。
今後も発掘調査結果をお知らせしていく予定ですので、ぜひ続報をお待ちください。
畠跡検出状態(北から)
住居跡検出状態(西から)
住居跡検出状態(南から)
住居跡検出状態(南から)